バルビツレートについての雑感。
これは確かに『自殺』の方法としてバルビツレートを使用したい場合の障害にはなる。
ただ私はこの問題が『死の選択』において、直接重要とは思っていない。むしろ精神医療、閉鎖病棟における患者の鎮静化に問題が発生すると思う。
イソミタール、ペントバルビタール(ラボナ)、合剤のベゲタミン(A,B)は近頃製造中止になった、もしくはなりそうである。確かにこれらの薬剤は服毒自殺によく用いられる。しかし同時期にベンゾジアゼピン系の強力な睡眠薬であるフルニトラゼパムも青色化(水に溶けると青色になる色素添加)→製造中止された。私はこれらの変化について、問題は自殺に用いられることよりも、むしろアルコールに混ぜたりする昏睡犯罪に用いられることにあると思っている。自殺の問題が皆無とはいえないが。
院内処方限定、かつ、即時飲み込み確認であればこれらの薬は有用だと思われるが、古い薬なので薬価が安く、利益が出ない構造なので仕方がないかもしれない。閉鎖病棟の管理は難しくなりそうだが。
私は1000日さんほど『死の選択』においてペントバルビタールを重視していない。あくまでも法律に従って執行される死の選択には、おそらく別の薬剤が利用できるだろう。その法律が成立するかはわからないが、私は比較的それについては楽観視している。精神障害者においても、死の選択の権利が認められる時期は来る。主に財政的な理由で。野放しにされた、飢えた『無敵の』精神障害者の数を減らすために。
ペントバルビタール等のバルビツレートは『自殺』『幇助される自殺』には最適であるが、上記の欠点があるため製薬からは淘汰されるであろう。
多くの点で、私と1000日さんとは意見が異なる。これは喜ばしいことである。均一な組織は弱点を突かれると脆い。均一でない集合体はそれほど脆弱ではない。後者の体制が今のツイデモにおいては適切であろう。